電気自動車(EV)のインレットとは、外部の充電器から伸びるコネクタを接続するための「充電インレット(充電口)」のことを指します。ガソリン車でいう給油口にあたる重要なコンポーネントです。
EVの充電には、主に「普通充電(AC)」と「急速充電(DC)」の2つの方式があります。電気がどのようにバッテリーまで届くのか、その仕組みは大きく異なります。
世界には地域ごとに多様な充電規格が存在しており、物理的なコネクタ形状や通信プロトコル(手順)が異なります。
車載充電器(OBC: On-Board Charger)は、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)に無くてはならない中枢コンポーネントの1つです。主な役割は、家庭や公共 of AC(交流)充電スタンドから供給される交流電力を、車両のバッテリー充電に必要なDC(直流)電力へ安全かつ効率的に変換することです。
OBCは普通充電の際に電力を変換する不可欠な部品であり、その出力性能がAC充電の速度を直接決定します。充電器のタイプによってOBCを通るかどうかが変わります。
初期のEVでは3.3kW出力のOBCが主流でしたが、現在は6.6kWや7.4kW、さらに欧州などを中心に高出力な11kWや22kWに対応したOBCへの進化が進んでおり、AC普通充電時間の劇的な短縮に貢献しています。
急速充電では、充電スタンド(充電器)側にある巨大なコンバーターで電力変換があらかじめ行われます。直流電流が直接バッテリーへと供給されるため、車両側のOBCを介しません。
OBCの電力変換効率を極限まで高めるため、近年はSiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)といった次世代パワー半導体の採用が世界中で急加速しています。これにより、変換ロス(熱)を減らしながら、機器の大幅な小型・軽量化(省スペース化)も同時に実現しています。
今後の車載充電器における主要な技術トレンドとしては、以下の3点が挙げられます。
OBCとDC/DCコンバーター、インバーターなどの周辺コンポーネントを同一筐体内に一体化(統合)させる設計が進んでいます。これにより車両のデッドスペースを減らし、大幅なコスト削減と軽量化を両立します。
単に電気を受け取るだけでなく、EVのバッテリーに蓄えられた電力を外部の電力網(V2G)や一般家庭(V2H)へ逆供給する双方向電力変換機能の標準搭載が進んでいます。
ポルシェやヒョンデ、その他次世代EVで採用が増えている「800V高電圧バッテリーシステム」に対応した高耐圧・高出力OBCの開発が進んでおり、さらなる超高速充電プラットフォームの基盤となっています。
車載DC-DCコンバータは、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)に搭載されている不可欠な電力変換コンポーネントです。その主な役割は、車両を動かすための高電圧バッテリー(例:400Vや800V)から供給される直流(DC)電力を、ヘッドライト、ワイパー、カーナビ、ECUなどの12V系(または24V系)の電装品が必要とする低電圧の直流電力へ安全に変換(降圧)することです。
DC-DCコンバータは、外部からの充電時に「交流(AC)を直流(DC)に変換」する車載充電器(OBC)とは根本的に役割が異なります。充電時だけでなく、車両の走行中や起動中に常にバックグラウンドで稼働し、12Vの低電圧システムへ継続的に安定した電力を供給し続けます。
また、多くの車両に搭載されている各種電装品バックアップ用の「12V補機バッテリー(鉛バッテリー等)」を常に最適な状態に維持・充電する役割も担っています。
なお、近年の48Vマイルドハイブリッド車(MHEV)においては、このDC-DCコンバータが48V高圧系統と12V低圧系統の間で電力をダイナミックにやり取り(双方向融通)する中枢を担います。これにより、エアコンなどの高出力な電装品を効率よく動かすことや、ワイヤーハーネス(配線)を細くして車両全体の軽量化に繋げることが可能になります。
次世代のモビリティ開発において、DC-DCコンバータはさらなる高密度化とインテリジェント化が進んでおり、主に以下のような3つの技術トレンドが見られます。
OBC(車載充電器)やPDU(高電圧配電ユニット)など、他の高電圧コンポーネントと同じ筐体内に一体化・共通設計(パワーコントロールユニットへの統合)する流れが主流です。これにより、車両全体のさらなる小型化、軽量化、および製造コストの大幅な削減が進んでいます。
従来のシリコン半導体に代わり、SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)といった高周波動作に優れた次世代パワー半導体の採用が進んでいます。これにより、変換ロス(熱)を減らしながら、機器を小さくできるため、驚異的な小型化が実現しています。
これまでは「高電圧から低電圧へ落とす(降圧)」だけの単一方向が一般的でしたが、低電圧側から高電圧側へ電力を昇圧させて戻す「双方向DC-DCコンバータ」への注目が集まっています。これは、車両から外部へ電力を供給するV2X(V2G/V2H)対応技術や、システムの冗長性(バックアップ)の確保において重要な基盤技術となっています。
駆動用インバーター(トラクションインバーター)は、電気自動車(EV)や電動化車両の心臓部となる非常に重要な部品です。その主な役割は、高電圧バッテリーに蓄えられた直流(DC)電力を、モーターを動かすための交流(AC)電力に変換することです。この緻密な電力変換により、車両の速度やトルクを精密に制御し、EV特有のスムーズな加速を実現します。
EVを構成する主要な電力変換コンポーネントの中で、インバーターは「走る・止まる」に直接関わる動力制御の中核を担います。
走行時にバッテリー電力をモーターへ供給し、車両の速度とトルクを直接制御します。また、減速時にはモーターを発電機として使い、回生ブレーキで発生した電力をバッテリーに充電(回収)します。
外部の普通充電スタンド(AC)から車両へ充電する際に、交流(AC)をバッテリー用の直流(DC)に変換します。走行中ではなく、「充電時」に活躍する部品です。
高電圧バッテリーの直流電力を降圧し、ヘッドライトやカーナビなどの12V系低電圧システム(電装品)へ電力を供給します。
インバーターの性能、特に「電力変換効率」はEVの航続距離(電費)に直接影響するため、技術開発が世界中で最も活発に進んでいる分野の一つです。
従来のシリコン(Si)半導体に代わり、SiCなどの高性能パワー半導体を採用することで、電力のスイッチングロスが大幅に低減。変換効率が飛躍的に向上し、インバーター自体の小型・軽量化も進んでいます。
バッテリーとインバーターのシステム電圧を従来の400Vから800Vへ引き上げることで、同じ電力でも流れる電流を抑えることができ、発熱の低減、配線の軽量化、および急速充電時間の短縮が図られています。
これらの先進的なインバーター技術は、乗用車(EV)だけでなく、電動建設機械(EV建機)や農業機械といった産業用オフハイウェイ車両にも応用が広がっています。過酷な環境に耐える高い耐久性が求められる分野においても、ゼロエミッション化と騒音・振動の大幅な低減という強力なメリットを生み出しています。
Eモーター(電気駆動モーター)は、電気エネルギーを強靭な駆動力へと変える、EVにおける圧倒的な走行性能の要(動力源)です。バッテリーから供給された電気エネルギーを機械的な回転エネルギーに変換し、直接または減速機を介して車輪を力強く回転させます。
コントロールタワーであるインバーターとリアルタイムに連携することで、モーターの回転速度やトルク(力)をミリ秒単位で精密に制御し、内燃機関(エンジン)のようなタイムラグのない、極めて滑らかでリニアな加速を実現します。また、減速時にはモーターを発電機として機能させる「回生ブレーキ」により、車両の運動エネルギーを電気に変えてバッテリーへ回収し、航続距離を大幅に延ばす役割も担っています。
さらに、吸気・燃焼・排気という複雑な往復運動プロセスを持つエンジン機構とは異なり、回転運動のみのシンプルな構造であるため、制御レスポンスが劇的に速く、自動運転システムや高度な車両姿勢制御との親和性が極めて高いという決定的なメリットがあります。
電気自動車に主に採用されているEモーターには、それぞれ特性の異なる3つの代表的な方式があります。
ローター(回転子)に強力なネオジウム磁石などを埋め込んだ方式。小型・軽量でありながら、極めて高い出力と世界トップクラスの電力変換効率を誇ります。コストは高めですが、現在の多くのEVで圧倒的な主流となっています。
磁石を使わず、電磁誘導によってローターに電流を発生させて回す方式。構造が非常にシンプルで頑丈、かつ安価に製造できるメリットがありますが、効率や低速時のトルク特性は永久磁石同期モーター(PMSM)に一歩劣ります。
ローターに磁石も巻線(コイル)も使わず、鉄の凹凸構造の吸引力だけで回転する方式。構造がシンプルで極めてタフ、かつ低コストですが、電流の切り替え時に発生する騒音や振動の抑制が大きな技術的課題とされています。
バッテリーの電力を無駄なく走りに変えるため、Eモーター技術は周辺コンポーネントと連動しながら急速な進化を遂げています。
インバーター側へのSiC(炭化ケイ素)半導体の採用や、車両全体の800V高電圧システムの導入により、モーターへ流れる電気のロスが激減。熱の発生を抑えることで、よりコンパクトなサイズでさらなる高出力を引き出せるようになっています。
Eモーター、インバーター、そして回転速度を調整する減速機(ギヤ)の3つの巨大コンポーネントを完全に一体化させた「e-Axle(イーアクスル)」の開発・搭載が世界中で標準化しています。これにより機体ハーネスや筐体を削減し、圧倒的な小型・軽量化とコストダウンを実現しています。
主流である永久磁石同期モーターの課題である、希少金属(ネオジウムやディスプロシウムなど)への依存から脱却するため、磁石を一切使用しない巻線形同期モーターや、代替素材を用いた「レアアースフリー / レアアースレス」モーターの開発が環境負荷・地政学リスク低減の観点から急ピッチで進んでいます。
これらの洗練された高性能Eモーター技術は、一般の乗用EVだけでなく、電動建設機械(EV建機)や鉱山機械、農業用特殊車両といった産業用モビリティへも強力に応用が広がっています。過酷な重負荷環境下でも排気ガスを一切出さない(ゼロエミッション)クリーンな作業環境の実現に加え、エンジン特有の激しい騒音や微振動の劇的な低減という、現場環境を一変させる計り知れないメリットを生み出しています。
電気自動車通信コントローラ(EVCC: Electric Vehicle Communication Controller)は、車両(EV)と外部の充電設備(充電ステーション)との間で高度なデータ通信を管理する、専門の車載コンピュータです。このコントローラは、急速・普通充電時における最適な充電パラメータ(電圧・電流)の調整、リアルタイムの充電状態の監視、そして異常時の安全確保のためのシグナル送受信など、デジタル化された現代の充電プロセスを安全かつ円滑に進めるための極めて重要な役割を担います。
EVCCは、充電器(ステーション)側に搭載されているコントローラであるSECC(供給設備通信コントローラ)とハンドシェイク(連携通信)を行いながら動作します。この高度なデジタル連携により、異なる自動車メーカーのEVであっても、街中の様々な充電器で安全に充電ができる「相互運用性(インターオペラビリティ)」が担保されています。
さらにEVCCは、単に電気の流し込みを制御するだけでなく、次世代EVに求められる以下のような先進的な機能を実現する上でも不可欠な中枢ユニットです。
充電インフラや地域全体の電力網(スマートグリッド)の混雑状況・電力価格の変動と通信し、最も効率的でコストのかからない時間帯や電力量を自動で算出して充電制御を行う高度なエネルギーマネジメント機能です。
ISO 15118規格に基づく次世代機能です。EVのインレットに充電プラグを挿し込むだけで、EVCCが車両のデジタル証明書を充電器へ自動送信し、アプリ操作やカードタッチを一切することなく「認証から決済まで」が全自動で完了します。
車両に蓄えた電力を、家庭(V2H)や外部の電力網(V2G)へ逆供給する双方向電力通信の制御を担います。災害時の非常用電源や、電力ピークカットのための動的なエネルギー資源としてEVを活用するための要となります。
EVCCの内部には、過酷な車載環境に耐える高性能なマイクロコントローラ(MCU)やセキュアな通信インターフェース回路が搭載されており、世界中で乱立する様々な充電規格(北米・欧州のCCS、日本のCHAdeMO、中国のGB/Tなど)それぞれの通信プロトコルに対応するための複雑なソフトウェア群が実装されています。
サイバーセキュリティの確保(通信の暗号化)も含め、これらの高度なデジタル通信技術によって、EVCCは高電圧・大電流を扱う急速充電の「安全性」と「利便性」を最高レベルで高め、グローバルなEVの普及を根底から支える最重要の基盤システムとなっています。
車載ECU(電子制御ユニット)は、自動車の特定機能を制御する組み込みシステムです。センサーからの情報をもとに、データを処理し、モーターやブレーキなどのアクチュエータに指令を出して車両の動きを管理します。現代の車には多数のECUが搭載されており、それぞれが専門のコンピューターとして機能しています。

電気自動車(EV)には、従来の車にはない独自のECUがあります。
これらのECUは、充電プロセスにおいて互いに連携し、安全で効率的な充電を実現します。
自動車技術の進化に伴い、ECUの開発も大きく変化しています。
これらの技術は、ECUを自動車産業の変革の中心に据え、車両の進化を支え続けています。
電力分配ユニット(PDU)は、電気自動車(EV)の高電圧バッテリーから、インバーターや車載充電器(OBC)などの主要な部品へ安全かつ効率的に電力を供給する、いわば「配電盤」のような装置です。単なる配線ボックスではなく、電力の分配、回路の保護、システムの接続・切断、および各種パラメーターの監視・制御といった重要な役割を担っています。

PDUは、OBCやDC-DCコンバータと統合し、「コンボボックス」として一体化するトレンドにあります。これにより、車両のスペース、重量、コストの削減が期待されています。
また、安全性を高めるためにスマートコンタクターやソリッドステートリレーといった先進的な部品の採用も進んでいます。特に建設機械のような分野では、振動や粉塵に耐えうる高い耐久性がPDUに求められます。
PDUは、EVの高電圧システムを保護し、その信頼性と安全性を確保する上で中心的な役割を担っています。CAN通信機能を備えることで、車両全体のエネルギー管理や診断システムにも能動的に関与しています。
現代の電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)は、走行用の巨大なエネルギーを蓄える「高電圧バッテリー」と、従来の電装品を動かすための「低電圧バッテリー(補機バッテリー)」という、役割が全く異なる2つのバッテリーシステムを搭載しています。
高電圧バッテリーは、EVの航続距離や走行性能を決定づける最重要コンポーネントです。従来の400Vシステムから、近年はポルシェやヒョンデを筆頭に800Vシステムへの移行が加速しています。電圧を高くすることで、電流を低く抑えて電力損失(発熱)を減らし、エネルギー効率の向上と「超急速充電時間の劇的な短縮」を実現しています。
現在主流となっている車載用リチウムイオン電池には、主に以下の種類とトレンドがあります。
三元系とも呼ばれます。エネルギー密度(容量)と寿命のバランスが非常に良く、現在のEV市場で幅広く採用されています。ただし、レアメタルである高価なコバルトを使用するため、コスト低減が課題です。
エネルギー密度はNMCに劣るものの、発火リスクが極めて低く安全性が高い上、高価なレアメタルを使わないため安価で長寿命です。現在、テスラやBYDなどを中心にスタンダードモデルでの採用が爆発的に拡大しています。
NMCよりもさらに高いエネルギー密度を誇り、一部の高性能・長距離EVで採用されます。しかし、コストが高く熱安定性のコントロールに高度なシステム技術が求められます。
エネルギー密度は低いですが、充放電サイクル寿命が圧倒的に長く、超急速充放電性能に優れ、低温特性も良好です。主に路線バスや商用車、AGVなど、高頻度で充放電を繰り返す過酷な用途で活躍しています。
次世代のゲームチェンジャーとして、燃えやすい可燃性の電解液を「固体」に変え、安全性とエネルギー密度を飛躍的に高める「全固体電池」や、リチウムの代わりに安価なナトリウムを使う「ナトリウムイオン電池」の実用化に向けた開発が急ピッチで進んでいます。
EVには、走行用の高圧システムとは別に、従来車と同様の12V(または商用車の24V)補機バッテリーも搭載されています。これは、ヘッドライト、ワイパー、カーナビ、そしてECUなど、低電圧で動作する数多くの電装品に安定して電力を供給するためです。また、EVを起動する際に高電圧リレーを繋ぐための「最初のスイッチを入れる初期電力」も供給します。
【なぜ2つのバッテリーが必要なのか?】
高電圧から直接すべての低電圧機器へ変換(降圧)し続けるのは効率が悪く、変換器のコストやサイズが跳ね上がるためです。既存の低電圧部品を流用してコストを抑える目的もあります。さらに最も重要な理由として、万が一高電圧システムがシャットダウンした場合でも、ブレーキやパワステ、ハザードランプなどの「命に関わる最低限の安全機能(フェイルセーフ)」を維持するためのバックアップ電源として絶対に不可欠だからです。
【最新の補機バッテリートレンド】
近年は、重くて劣化の早い従来の鉛バッテリーを廃止し、テスラのように軽量で長寿命な「12Vリチウムイオンバッテリー」へ置き換える動きや、より高出力な電装品・自動運転システムに対応するため、補機システム自体を「48Vへ昇圧」する次世代アーキテクチャの導入が進んでいます。
電気自動車(EV)の充電において、CP(コントロールパイロット)信号とPP(プロキシミティパイロット)信号は、EVと充電設備(EVSE)が安全に充電を行うための重要な通信技術です。これらの信号は、充電の開始から終了まで、車両と充電器がまるで会話するかのように連携する役割を果たします。

AC普通充電では、CP信号とPP信号が特に重要な役割を担います。
DC急速充電では、高電圧・大電流で直接電力供給が行われるため、CP信号とPP信号の役割は異なります。
DC急速充電におけるより高度な通信は、CAN通信や電力線通信(PLC)といった、より高速で複雑な通信プロトコルによって行われます。これにより、バッテリー状態や充電要求などの詳細な情報がやり取りされ、安全かつ効率的な急速充電が実現しています。
電気自動車(EV)の充電方法は、IEC 61851規格に基づき、安全性と充電速度によって4つのモードに分類されています。

各モードは安全性、充電速度、コストが異なります。
EVの充電においては、これらの規格を標準化することが、相互運用性の確保と安全性の向上、そしてインフラ整備を進める上での基盤となります。
電気自動車(EV)や電動建設機械・農業機械・トラックなどの産業モビリティにおける充電方式は、大きく分けて「AC充電(交流)」「DC充電(直流)」、そして超大型モビリティ向けの次世代規格「MCS(メガワット充電)」に分類されます。それぞれの方式は、「電力変換を行う場所(車内か外部か)」と「使用する現場インフラ」によって用途や出力が最適化されています。
【出力目安: 3kW ~ 100kW超】
交流(AC)電力を車両へ引き込み、車載のOBC(車載充電器)で直流(DC)に変換して充電します。
産業用・商用分野では、工事現場や事業所に既設の「三相400V産業用電源」を活用し、大容量OBC(または複数並列接続)により50kW〜100kWクラスの三相AC急速充電を行うソリューションも利用されています。高額な外部DC急速充電器を設置しづらい拠点・現場で強力な選択肢となります。
【出力目安: 50kW ~ 400kW超】
充電スタンド側の大型コンバータで交流を「直流(DC)」に変換し、車載OBCを通さず直接バッテリーへ大電流を給電します。
近年は150kWを超える350kW〜400kWクラスの高出力スタンドの導入が進んでおり、立ち寄り先や中継拠点での短時間(経路充電)を担います。
【出力目安: 1,000kW ~ 3,750kW】
大型EVトラック、電動建機(油圧ショベル・ダンプ等)、船舶などの重負荷産業モビリティに向けた次世代の超高出力規格(Megawatt Charging System)です。
液冷式の極太ケーブルを使用し、最大3.75MW(3,750kW)という圧倒的な大電力で、大容量バッテリーを短時間でフル充電します。
従来のPTOは、エンジンの回転をトランスミッション経由で取り出し、油圧ポンプを回す仕組みでした。そのため、作業中は常にエンジンをアイドリング状態にする必要があり、騒音や排ガス、燃料の浪費が課題でした 。
eーPTO(Electric Power Take Off)は、この駆動源を「エンジン」から「電動モーター」に置き換える技術です 。
この機構は、BEV(純粋な電気自動車)とハイブリッド車両方で使えます。
多くのe-PTOは電動モーターで油圧ポンプを回す「電動油圧システム」として構成されるため、既存の油圧シリンダーやモーターをそのまま活用できます 。
加えてe-PTOへの移行は油圧の力強さはそのままに、「エンジン回転数に縛られずに、必要なトルクを、必要な時に、静かに取り出す」ことが可能になります。

電気自動車(EV)やハイブリッドシステム(HEV)、蓄電システム(ESS:エナジーストレージシステム)などに使われている高電圧バッテリーは、バッテリーパックと呼ばれております。
バッテリーパック=BMS(バッテリーマネージメントシステム)+バッテリモジュール(バッテリーセルをモジュール集約したモジュール) です。
現在、市場の主流となっているバッテリーセルの形状は「円筒型」「パウチ型」「角型」の3種類です。
詳しくは以下の画像をご覧ください。
また、日本パナトロニックが取り扱っている高電圧バッテリーには、「Cell-to-Pack (CTP)」技術がを取り入れております。これは、中間の「バッテリーモジュール」という工程を完全に省き、セルを直接バッテリーパックに敷き詰める技術です。
このCTP技術のメリットは以下2点です。
1)容積効率の向上: 小分けの箱(モジュール)や余計な配線、ボルトが不要になるため、同じスペースにより多くの電池を詰め込むことができ、航続距離が伸びます。
2)軽量化とコスト削減: 部品点数が大幅に減るため、パック全体が軽くなり、製造コストも抑えられます。
さらに最近では、パックのケースすら無くし、車のシャーシ(車体骨格)そのものにセルを直接組み込む「Cell-to-Chassis (CTC)」と呼ばれる究極の効率化技術も実用化が始まっています。

HMI(Human-Machine Interface)は、特にEV(電気自動車)をはじめとする次世代車両において、ドライバーと車両をつなぐ重要な情報インターフェースです。これは単なる表示装置ではなく、人が車両を操作し、その状態を直感的に把握するための「インテリジェントなハブ」としての役割を担います。
HMIが担う主要な機能の例:
HMIは、運転中の視線移動や認知負荷を軽減し、ドライバーと車両のシームレスな協調を促進します。自動運転やEVの分野では、HMIの洗練されたデザインと機能が、乗り心地と安全性に直結する極めて重要な要素となっています。
日本パナトロニックでは、先進的なHMIとして以下のラインナップを取り扱っております。
Epec社の各ユニットの主要機能を比較した表です。
|
機能 / 製品名
|
Epec 4,3″ Display Unit | Epec 6505 Display Unit | Epec 7″ Display Unit | Epec 6807 Display Unit | Epec 6510 Display Unit | Epec 6512 Display Unit |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 製品画像 | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
| ディスプレイサイズ | 4.3インチ | 5インチ | 7インチ | 7インチ | 10インチ | 12.1インチ |
| ディスプレイ解像度 | WQVGA, 480 x 272 (16:9) | WVGA 800 x 480 (15:9) | WVGA 800 x 480 (15:9) | WVGA 800 x 480 (5:3) | WQVGA 1280 x 800 (15:9) | 1280 x 800 WXGA |
| ディスプレイ・タッチタイプ | LEDバックライト付TFTカラーグラフィックLCD。カバーガラスパネルに光学ボンディング。 | TFTカラーLCD、静電容量式(PCAP)、光学ボンディング | LEDバックライト付TFTカラーグラフィックLCD。カバーガラス/タッチパネルに光学ボンディング。静電容量式(PCAP)。 | TFTカラーLCD、光学ボンディング | TFTカラーLCD、投影型静電容量式(PCAP)タッチ技術 | 静電容量式(PCAP)、12.1インチ、TFTカラーLCD |
| プロセッサ | 32ビット MPU | 32ビット | 32ビット MPU | 32ビット (GPU付) | 32ビット iMX6 Dual 800MHz | 32ビット (GPU付) |
| フラッシュメモリ | 2 GB | 2 GByte | 2 GB | 4 GByte | 4 GByte | 10 GByte |
| RAM | 256 MByte | 512 MByte | 256 MByte | 1024 MByte | 1024 MByte | 4 GByte |
| CANポート数 | 2 | 2 | 2 | 1 – 2 | 4 | 3 |
| イーサネット | なし | SW開発用にUSB – Ethernetアダプタで利用可能 | なし | 1 – 2 | 1 | 2 |
| USBポート数 | 1 x Type C High Speed | 1 | 1 x Type C High Speed | 1 – 2 | 2 | 2 |
| RS-232ポート数 | なし | 1 | なし | 1 | 1 | 2 |
| カメラ接続 | なし | なし | なし | 2 | 2 | なし |
| 環境光センサー | なし | あり | なし | あり | あり | なし |
*一部の仕様は原文の記述に基づいており、最新情報はEpec公式サイトでご確認ください。
EPEC(エペック)社について
EPEC社は、林業機械大手Ponsseグループの技術会社です。建設機械、農業機械などの非道路系移動機械や商用車向けに、高効率・安全・コネクテッドを実現する先進のエレクトロニクス/電気システムソリューションを提供しています。
1978年以来、制御システム、電動化システム、自律走行支援システムなどで豊富な実績を持ち、革新的で信頼性の高い製品とサービスを提供しています。フィンランドで製造され、世界中の過酷な環境での利用を念頭に設計されているのが強みです。
現在は、建設機械、農業機械の電動車両向けに、主にPDU,ECU,HMI,などを提供しております。
特殊車両のIoTシステムとは、建設機械、物流トラック、農業用トラクターなどの「はたらく車」にセンサーや通信機能を搭載し、稼働状況をリアルタイムで管理・分析する仕組みのことです。日本パナトロニックでは「現場に行かないと状態がわからない」を、オフィスにいながら車両の健康状態や位置を正確に把握するIoTシステムを提案しております。詳しくは以下の資料を御覧ください。
